重要判例解説(13);最高裁判所平成20年7月4日判決

1 事案
Cらは,A・Bの暴走行為取締まりのために出動した,Y県警(被告・控訴人・上告人)の警察官である。
Cらが国道沿いの駐車場にパトカーを停車していたところ,A運転の自動二輪車(B同乗)を発見した。そこで,Cは,Aを停止させる目的で,本件パトカーをAが来るであろう車線を塞ぐ形で停車した。このとき,本件パトカーは前照灯と尾灯を点灯していたが,赤色の警告灯やサイレンについてはAに発見されることをおそれて付けずにいた。
Aは,駐車場に停車中の本件パトカーとは別の小型パトカーに気付き,急接近して通過しようと考えた。しかし,そのとき,友人が小型パトカーにつかまっているかもしれないと思って様子を窺おうとわき見をし,そのために本件パトカーの発見が遅れて,同車と衝突した。この結果,Bは死亡した。
Bの父母Xら(原告・被控訴人・被上告人。Bの相続人としてその地位を承継)は,Y県に対し,パトカーの運行供用者として損害を賠償するよう求めた。
原審(広島高岡支判平成19年6月15日)は,本件パトカーの停車行為は危険性が高く,自賠法3条但書の免責事由も,正当業務行為としての違法性阻却事由も認められないことから,Yは自賠法3条本文による賠償責任を負うとした。
そして,その賠償責任における過失割合はA6:B2:C2であるが,B身分上・生活上の一体性がないAの過失を被害者側の過失として考慮することはできないとして,Bの損害の8割についての賠償責任をYに認めた。

2 判旨
破棄差戻し。
「本件運転行為〔小型パトカーを見付けてからのAの運転行為〕に至る経過や本件運転行為の態様からすれば,本件運転行為は,BとAが共同して行っていた暴走行為から独立したAの単独行為とみることはできず,上記共同暴走行為の一環を成すものというべきである。」「したがって,Yとの関係で民法722条2項の過失相殺をするに当たっては,公平の見地に照らし,本件運転行為におけるAの過失もBの過失として考慮することができる」と判示し,「以上の見解の下にBとCとの過失割合等につき更に審理を尽くさせるため」,本件を原審に差し戻した。

3 解説 
本件判決は,本件運転行為が運転者であるAのみによるものではなく,A・B共同での暴走行為であるとみて,過失割合を検討するべきだとしたものである。
この点については,「被害者側の過失」の一例・一類型を示したものと解されるが,「被害者の共同行為による過失」を認めた例だとする声もある。

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